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掌の砂、流れる雲、それから。

掌の砂、流れる雲、それから。

明日、笑顔になれ

2006.07.02

「明日、笑顔になれ」水谷修先生の本です♪


水谷先生の「想い」が、いっぱい溢れている一冊でした。

このあいだ、講演にて、先生が話して下さった

エピソードの一つが、紹介されていました。

先生の元に「死にたい死にたい」とメッセージを送ってきた女の子。

かかわった数ヶ月後に、こんな風に、

水谷先生に報告してきたそうです。講演の際の言葉の補足も

僭越ながら私、させて頂きます。

「先生、私は今、老人ホームで働いています

ホームで、今日ひとりのおばあさんが、

大きい方のお漏らしをしました。

本当は、拭いておむつを取り替えるだけでいいんだけど

汚かったから、シャワーしてあげました。

その間中、口が利けない、右半身不随のおばあさんが

動く左手だけで「ありがとうありがとう」って一生懸命

唇を動かして

眼に涙をいっぱい溜めて拝むんだ。

私の左手のリスカの跡、いっぱいある。

そこを優しく、何回も何回も撫でてくれたんだ」

「先生が言っていた。

自分の事で悩んだら、ちょっとだけ横に置いて

他の人に尽くしてごらん。

《ありがとう》って言われる。

その《ありがとう》が、君の人生を拓いていく。って。

その意味が分かったんだ。

人の為に生きる喜びを知りました。

先生、ありがとう」

自分も親として、悩む事が多い。でも、水谷先生は

こういう自分の事も、救ってくれた。

もし万が一、子供がそばにいなくても

過去に受けた痛みを、きっと水谷先生は救ってくれただろうと思う。

又、先生は、

「最近の宗教界は何をしているのだろう

宗教とは本来、傷ついた人を癒し、救うものではないか

宗教がもっと機能していれば

別にNPOとか大げさでなくてもいいのに

傷ついた心の親や子供の為に行える事はあるのに

昨今の宗教は「戦うこと」しか教えていない」

という要旨の文章で、何回も訴えています。

上智大学出身の先生ですから、余計に目につくのかもしれません。

色々と、傷ついた気持ちが癒えるような

素敵な一冊でした。

決して、自分の考えを押し付ける訳でもなく

「こんなことしたらダメなんです!」

とか、ありません。認めてもらえる喜びを知りました。

読んだ後、さわやかな気持ちになりました。

また先生の本を読みたいです。







Last updated 2006.07.02 15:57:46


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